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親業訓練インストラクター 式場敬子 親業 親だって人間!

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私は地域の塾でアルバイトをしています。
ある時、お母さんと一緒に入室して来た子どもが、どうしてもマスクをつけるのはイヤだと言い張っていました
お母さんも困り果てています

その子が私の前に座ったとき、一度目はこう伝えてみました。
私「いま、おいしゃさんにいってもなおらないびょうきがはやっているのをあなたもしっているよね。わたしもそのびょうきにかからないようにとてもちゅういしているの。だからマスクをしているの。わたしはまだしにたくないのよ。みたいものもたくさんあるし、やりたいこともまだたくさんあるの。」
(私が真剣に伝えていると、この子の周りの子どもの方がしーーんとなっているのがわかりました

でも、この時は「ヤダ!」とマスク着用はなしでした。

次の塾の日、この子はマスクをつけて入室してきました
そしてそのまま私と学習を進めました。

私は今度はこう伝えてみました。
私「きょう、マスクをつけてくれてありがとう。わたしはあんしんしていっしょにがくしゅうすることができました

その子は少しキョトンとしていたけれど、伝わったかなぁ・・
思いが伝わっているといいです・・
保育園にお子さんを通わせているママさん
朝、通園バッグの中に、昨日のお箸とコップが入ったままであったことに気づき、そこから慌てて洗って用意をすることが度々ありました。

そこで
「あさ、バッグのなかに、おはしとコップが入ったままになっているのをみると、ママはすごくあせっていそがしいきもちになるのバッグからおはしとコップをだして、いそいであらってまたバッグにいれなくてはいけないから
と子どもさんに伝えてみました。

次の日から
子どもさんが帰宅した後、お箸とコップが台所に並べられて置いてあったそうです

子どもが自ら協力してくれたことも嬉しい驚きだったそうですが
何より
「わたしの気持ちを伝えてみることは、自分の気持ちを大切にする感じがします
と言われていたことが印象的でした
受講生さんとこんなお話をしました

夕飯の準備をしている時、家族から
「お箸は?」と言われ
「そこにあるでしょっ

同じく、夕飯の準備をしていて、あと少しで整うという時、家族が
「いただきまーす!」と先に食事を始めて
「私は奴隷じゃないっ

さらに夕飯の支度を一人でがんばっていて、「わー大変だ-」モードを出しているとき
家族から
「言ってくれれば手伝ったのに」と言われ
「じゃ、私がワルイわけっ?

言った家族は何も悪気はないはずなのに
なぜかそれだけでカチンとくるのはなぜだろう・・?

自分の中で、満たされないもの、何かの不満があると
相手から言われた一言で感情が吹き出てしまうのかもしれない・・・

自分の気持ちに余裕がないな・・と思ったときは
どうしたいか、自分の気持ちをまず見てみなくては・・・と、思い直しました





息子が通っていた幼稚園では
(その当時)「お弁当のお残しは許しません」という方針でした
全部食べないとその後遊んではいけなかったのだそうです。

私は何をしたかというと
これ幸いに
野菜嫌いの息子にブロッコリを入れました
どうなったか・・
息子はブロッコリを丸呑みして目を白黒させたそうです(幼稚園の先生から報告を受けました

また、ひじきを混ぜ込んだおにぎりを作ったこともありました。
息子は大変イヤそうな表情で、ガマンにガマンをしてなんとか食べたそうです(これも幼稚園の先生から報告を受けました

今となっては
せっかくの楽しいお弁当タイムに悪いことをしてしまったなぁ・・・と反省します

決して息子を訓練しようと思っていたわけでもなく
好き嫌いなく食べて大きく健康に育って欲しいという親心だったんですよね・・・

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ある高校の図書室に勤務している方から聞いたお話です

図書の当番である生徒が、その日、約束の時間に遅刻してきました。

Aさん(図書室に勤務の人)「どうして遅れてきたの?」
Sさん(生徒)「面倒くさいから・・」

ここから想像できる会話のパターンは
Aさん「遅れてきて面倒くさいとは何だ!!
Sさん「はーすみません・・・」
となるかもしれません。

AさんはSさんの「面倒くさい」という言葉の裏には、違う感情があるのではないかと気づきました。
そこで・・・

Aさん「面倒くさい・・・その言葉だけだと何が面倒くさいのかがよくわからないよ。」と、
相手を責めずに自分の正直な思いを伝えたところ
Sさん「調理実習があって・・・自分はアレルギーがあって食べられないものがあったから、調理実習の片付けの後に家から持ってきたものを食べていたんです
Aさん「なんだ、そうだったんだ・・

Aさんはその後、Sさんに
・「面倒くさい」だけだと相手からの誤解を招き、自分が損をすること。
・理由があるのだったら、今日のように言葉で伝えることが大事であること。
・そうすると、相手にもわかってもらえること。
など、社会では当たり前と思われていることであっても、真剣に伝えたそうです。

Sさんは涙ぐみながら聞いていたことから、「この生徒は、大人が自分のためを思って向き合ってくれる体験がないままだったのか・・・」と
驚いたそうです。

自分のために一生懸命になってくれる人がいる。
それだけで救われるのかもしれません